KPI(Key Performance Indicator)とは?
KPI(主要業績評価指標)とは、組織が効率や生産性、優れたサービスの提供といったビジネス目標を達成しているかどうかを評価、判断するために使用する指標です。コンタクトセンター(コールセンター)には数多くのKPIがあります。コンタクトセンターにおいてKPIを設定する上で気をつけたいことは、業務のさまざまな側面を総合的に測定するために適切なKPIを選択することと、データの過負荷を生じさせないことです。
コンタクトセンターの代表的なKPIは、社員やエージェントの効率や作業量管理などを測定するもので、以下のようなものがあります。
エージェントが顧客対応開始前に測定するKPI
- 放棄率(放棄呼率、アバンダン) - 顧客がエージェントと会話を始める前に、どれだけのコンタクトが切断されてしまっているかを計測します。
- 平均応答速度 (ASA)- ASAは放棄率と高い相関があり、顧客がエージェントに接続されるまでの時間を計測します。
- サービスレベル - 顧客がどの程度迅速にエージェントに接続されているかを計測する別の方法として、サービスレベル目標は、一定時間内に応答するコンタクトの割合(%)で表現されます。例えば、「20秒以内に80%のコールを応答する」などが挙げられます。
エージェントが顧客対応開始後に測定するKPI
- 平均処理時間(AHT) - エージェントが各顧客との応対に平均でどれだけの時間を費やしているかを計測する効率性を表す指標です。これは、コンタクトセンターのシフトパターンを作成するための重要な基礎データとなります。
- 初回コンタクト解決率(FCR)- 初回の問い合わせで解決し、フォローアップを必要としなかったコンタクトの割合です。
サービス品質や内部プロセスの効率を測定するKPI
- 顧客満足度(CSAT、CS)スコア – 顧客満足度スコアは多くの場合、応対後のアンケートで測定します。お客様が受けたサービスについてどのように感じたかを示すバロメーターとなります。
- Net Promoter Score© (NPS) – ネットプロモータースコア(NPS) では、企業への顧客ロイヤルティを測定します。通常、0~10の数値で評価し、0~6をDetractor(批判者)、7~8をPassive(中立者)、9~10をPromoter(推奨者)と呼びます。ロイヤルティは、コンタクトセンターで提供されたカスタマーサービスの質に影響されることが多いです。
- 品質(QM、QA)スコア - スーパーバイザーやQA担当者、アナリストなどが定められた基準に沿って顧客対応内容を評価し、コンタクトセンターの品質スコアとして集計します。
- エージェント離職率 - コンタクトセンターのエージェントがどれだけ定着しているかを測定するもので、離職率の高い業界では非常に重要な指標です。
- 予測精度(フォーキャスト精度) - コンタクトセンターの予測プロセスの有効性を判断するために、実際のコンタクト量と予測コンタクト量を比較する指標です。
これらでコンタクトセンターの KPI をすべて網羅できた訳ではありません。しかし、適切な KPI を選択することの可能性と複雑さが表れています。コンタクトセンターやコールセンターは、ビジネス目標を支える適切なKPIを選択し、KPIゴール達成に向けて一貫性を持った管理をする必要があります。
NICEがお手伝いできること
NICE CXoneは市場をリードするコールセンターソフトウェアで、世界中のあらゆる規模の何千ものお客様に利用され、優れたカスタマーエクスペリエンスを常に提供できるよう支援しています。CXoneはクラウドネイティブな統合されたアプリケーションスイートで、企業がコンタクトセンター運営を総合的に管理し、KPI達成の実現を支援できるように設計されています。CXoneには以下が含まれます。
オムニチャネル・ルーティング
デジタルおよび音声チャネルにおいて、エージェントがプロアクティブかつ生産的に顧客対応ができるよう支援するルーティングおよび応対管理機能を提供します。これには、着信呼自動分配(ACD)、音声自動応答(IVR)、応対チャネル、プロアクティブ・アウトバウンドダイヤラーが含まれます。
*関連製品:オムニチャネル・ルーティング
ワークフォース最適化
従業員の自己成長を促し、品質管理の効果を増幅してカスタマーエクスペリエンスを向上させ、労働力の効率化を促進することで、チームの潜在能力を引き出します。これには、ワークフォースマネジメント(WFM)、品質管理(QM)、レコーディング、パフォーマンスマネジメント(PM)などが含まれます。
*関連製品:ワークフォースエンゲージメント管理
アナリティクス
データの関連性、利用しやすさ、実用性を高め、計測可能な改善を推進し、顧客が受けるオムニチャネル体験を理解することで、洞察から結果につなげます。これらのソリューションには、インタラクション分析、顧客調査、レポート、パフォーマンス管理パフォーマンス管理などが含まれます。
*関連製品:CX分析
CXoneには、市場の主要なCRMおよびUCaaSソリューションとのすぐに利用可能な連携も含まれています。これらの連携により、あらゆる規模の企業においてカスタマーエクスペリエンスを向上させることができる包括的なコールセンターソフトウェアソリューションが提供されます。