コンタクトセンターにおけるCRM統合とは
単純に言えば、CRMシステムと、各システムとそれを扱う人材やプロセスの間でデータを自動的にやりとりし、改善するコンタクトセンター用ソフトウェアとの接続を指します。原則として、コンタクトセンター用ソフトウェアは、どんなCRMとも簡単に統合できなければいけません。そうでない場合は、統合できるものを選んでください。
パーソナライズが必要な理由
コンタクトセンターがパーソナライズされたカスタマーエクスペリエンスを提供する理由とは何でしょう?
その理由は、顧客が望んでおり、競合が実施しているからです。
コンタクトセンター用ソフトウェアは、様々なチャネルにまたがってカスタマーとやりとりする主なソースとなります。
CRMは、顧客情報の主なソースです。この2つの独立した顧客関連データのソースを統合すれば、顧客の全体像をより明確に把握できるのは言うまでもないでしょう。
CRM統合により期待できる効果
CRMとコンタクトセンターのソフトウェアを統合すると、CRMにおける顧客データの付加価値が高まります。
このデータを使用して、問題解決に最も適したエージェントへ顧客をルーティングし、エージェントが問題なく問い合わせに対応できるよう関連情報を提供できます。
逆に、コンタクトセンターにおける顧客とのやりとりに関するデータをCRMに統合すれば、カスタマージャーニーをより包括的に捉えられ、よりよい意思決定を下せます。
データ統合による4つのメリット
CRMとコンタクトセンター用ソフトウェアの統合によってコンタクトセンター業務の効率化を実現します。その4つのメリットをご紹介します。
1.対応時間の短縮
顧客対応とカスタマーデータへのアクセスを同時にこなせるようにし、エージェントが短時間でより多くの対応ができるようになります。
電話応対やチャットなどのデジタル応対をCRMインターフェース内に組み込むことで、エージェントは複数のアプリを横断する必要はなく、作業時間の短縮になります。エージェントはすでに単一のCRMインターフェースに慣れ親しんでいるため、新しい応対の操作方法の習得も時間がかかりません。
2.質の高いサポートを提供
当社のNICE CXoneカスタマーエクスペリエンス(CX)変革ベンチマーク(英語版)によると、調査に回答した顧客の77%が、どのコミュニケーション方法であっても、企業が購入履歴を把握していることを期待しています。CRMシステムからエージェントのデスクトップへ関連の顧客情報を自動的に表示することで、エージェントはどのチャネルであっても、ただちに完全な顧客履歴と応対履歴へアクセスできます。このデータをエージェントの手元に置くことで、顧客は情報を繰り返し伝える必要がなくなり、問題の解決に向けてエージェントが次の行動を取れやすくします。
3.後処理時間の短縮
コンタクトセンターのインタラクションデータをCRMの顧客記録へ自動的にマッピングし、間違いが起こりやすい手動入力を排除することによって、応対後のエージェントの業務を減らすことができます。
コール録音とデジタル記録およびリンク、コンタクトのインタラクション用メタデータ(インタラクション、エージェント、処理の日時など)をCRMへアップデートすれば、カスタマージャーニーを常に正確かつ最新に保ち、全体像を把握できます。
4.一次解決率の向上
CRM情報を使用して、顧客がどのチャネルであっても、初めての場合でも適切なリソースへつながるようにします。口座残高を確認する時に活用するような顧客向けのセルフサービス、口座で延滞料金が発生している顧客専用の窓口、キャンペーン案内をする様なアウトバウンドなどの場合があります。
顧客のCRMデータを活用して、その顧客による購入履歴やインタラクションに基づき適切なルーティングを決定すれば、一次解決率が改善され、顧客側の労力が軽減されます。
コールセンターのソフトウェアとCRMシステムが緊密に統合されていれば、両システムのビジネスバリューが強化されるため、カスタマーエクスペリエンスが改善し、エージェントの生産性が上がり、業務でより多くの情報に基づいた意思決定を行えます。
NICE CXoneは、大手CRMシステムと統合できるソフトウエアサービスを提供しています。
Salesforce、Oracle Service Cloud、Zendesk、Microsoft Dynamics、ServiceNow、Bullhorn、SAP、SugarCRM、NetSuiteなどが対応済で、今後も連携を拡大予定です。